時間のつぼみ

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私は本が好きだ。時間を忘れさせてくれると同時に私に知識を与えてくれる。
本とは花だ。まだ読んでいない本は蕾。私はその蕾の中身が何色なのか知りたい。
喜色か?怒色か?哀色か?楽色か?
本を開くと蕾が開く。インクの匂いは花の匂い。古い本だと思わず嗅いでしまう。悪い癖だと分かっていても止められない。
長い長い時間が詰まった蕾。本棚はさしずめ、時間の蕾で出来た花束と言ったところだろう。
沢山の本が詰まった本棚を見て私は感動すら覚える。
だからこそ、電子書籍は邪道だ。朗読なんて情緒の欠片もない。なんて思っていた。
しかし、本を花とするのなら、花にはいつまでも美しくあって欲しいという気持ちも分かる。
絶版になってしまった本を蘇らせる電子書籍。そこに同じく本を愛する者の意思を感じ取った。
同時に目で触れられない花を耳で触れる朗読に改めて本の可能性を見た。
花は常に品種改良が進んでいる。なら、本も同じか。
公開:21/01/11 19:07

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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