図鑑で読書感想文は難しいだろ

小学2年生の弟が、夏休みの読書感想文用に昆虫図鑑を借りてきた。
今は笑顔でいられるだろうが、後々苦しむことになるだろうと私は思った。
そういうのも、私は図鑑で読書感想文を書くことの大変さを知っているからだ。
私は確か、小学3年生の頃に同じような図鑑を借りてきた。当時、昆虫のゲームにハマっていた私には昆虫図鑑が輝いて見えたのだ。
そんな好奇心だけで借りてきたおかげで、読書感想文が地獄の課題となった。
どんなに昆虫を見ても「かっこいい」だとか「きれい」だとかの陳腐な感想しか出てこない。
この同じような感想だけで書き切るにはかなり厳しかったことを今でも覚えている。
結局、母親に手伝って貰ったが母親も感想に詰まっていて挙句の果てに、「なんでもっと簡単な物にしなかったんだ」と私に当たり散らした。ごもっともだ。
おそらく、母親はまた苦しむことになるだろう。
弟は、楽しそうにアニメを観ている。