その後の星月夜

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「大丈夫ですかね、あの子……いきなり跡継ぎで遺産の相続人になんて」
「大丈夫でしょう、あの御当主が後ろ楯なんだからさぁ」
猫を見つけて戻れば遺産の争奪戦の当主の隠し部屋探しで皆躍起になっていた。
庭で会った少年の手伝いを追加で依頼されて見事に隠し部屋を見つけ無事に依頼達成。これから彼に降りかかる火の粉は御当主がはらうだろうから心配はないだろう。
「もう五軒くらい呑みに――」
「却下です」
溜息をついて上を見れば綺麗な星月夜が広がっている、こんな時街を歩くならもっと別の人と歩きたい。
「うーん、こんな夜は美人と歩きたかったかなぁ」
「桂月さん眼科に行って精密検査受けてきたらどうですかっ」
「やだなぁ冗談だよ冗談!」
こんな人でも名探偵、観察眼は凄い。まさか隠し部屋の鍵が猫の網膜だとは思わなかった、結局始めから依頼人は孫を後継者にしたかったということだ。だから彼になついていた猫を鍵にした。
その他
公開:20/10/29 21:50
ノベルちゃん三題 星月夜、眼科、街 前回の続き

癒月連理( 岩手 )

2020.3.16にこの場所を見つけて、長文を書くのが苦手な私でもショートショートなら挑戦できるかなと思い、投稿を始めました。

このショートショートガーデンで書くことの楽しさを知る事ができました。
自分なりに色々文章を模索していきたいと思います。
作品を読んで気になった事がありましたら、是非コメントをお願いします、厳しいコメントもお待ちしています。

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