10月31日

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そろそろ新鮮な血が吸いたい。
街では謎の病が流行っており、人々を苦しめている。
人間の首筋を噛みつきたいが、病が移るかもしれない。
だが、トマトジュース生活は飽きた。
我慢の限界を越え、俺は夜の街へ飛び立った。

今、この家には子供しかいないようだ。
窓から侵入し、背後から近づき…いただきま…。
「あ…」
子供と目が合う。
「もしかして、来てくれたの!?」
目をキラキラさせながら俺を見た。
「今年は誰も来ないと思ってたから嬉しいな!」
なぜ、こんなに喜んでいるんだ?
「はい、どうぞ!」
子供から小さい袋を渡された。
指には絆創膏が巻かれている。
「ハッピーハロウィン!」
満面の笑みで、俺を祝福してくれた。

袋の中にはクッキーが入っていた。
形はデコボコだが、一生懸命作った気持ちが伝わってくる。
噛むと、甘みと、ほんのり血の味がした。

普段より眩しい夜の街を見ながら、クッキーを完食した。
その他
公開:20/10/25 13:17

たーくん。( 関西 )

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