好きこそ物の上手なれ
4
3
ゲームが好きだった。人より勉強も、運動も出来なかった僕にとって、ゲームをしている時間だけが、唯一何もかも忘れられる瞬間だった。
アクション・格闘、謎解き、パズル、リズム、RPG。小さなソフトと画面の中に広がる無限の世界は、いつも僕をわくわくさせてくれる。
「もうゲームなんて卒業したら?」
「ゲームは子供の遊びだろう」
両親は口を酸っぱくして僕にそう言うけれど、僕からゲームを取ってしまったら、本当に何も残らない気がして。
だから僕は、何を言われても、ゲームは決してやめなかった。
あれから十年後。僕はだだっ広い会場の真ん中にある、大きなステージの上に立っていた。バックスクリーンには、小さい頃から遊び尽くしたゲーム画面。手元にはコントローラー。
『eスポーツ国際大会決勝戦!試合開始です!』
司会者が告げると、歓声が沸き起こる。観客席には両親がいた。
ああ、本当に、「好き」をやめないで良かった。
アクション・格闘、謎解き、パズル、リズム、RPG。小さなソフトと画面の中に広がる無限の世界は、いつも僕をわくわくさせてくれる。
「もうゲームなんて卒業したら?」
「ゲームは子供の遊びだろう」
両親は口を酸っぱくして僕にそう言うけれど、僕からゲームを取ってしまったら、本当に何も残らない気がして。
だから僕は、何を言われても、ゲームは決してやめなかった。
あれから十年後。僕はだだっ広い会場の真ん中にある、大きなステージの上に立っていた。バックスクリーンには、小さい頃から遊び尽くしたゲーム画面。手元にはコントローラー。
『eスポーツ国際大会決勝戦!試合開始です!』
司会者が告げると、歓声が沸き起こる。観客席には両親がいた。
ああ、本当に、「好き」をやめないで良かった。
その他
公開:20/10/25 11:57
ログインするとコメントを投稿できます