見世物の私

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今日もSNS上から世間の声を浴びる。
皆が私に投げる声はとても渇いていて冷たい。

さて、リサーチを一区切りして、と、
雑誌の撮影だったね、今日は。

スマホが鳴る、ん!親友の京子からだ
今度の休みカフェ巡りしよ?
お母さんからも
元気?お仕事大変でしょ、お父さんも心配してるわよ、
ちょっとでいいから家に顔だけでも出してね。

ありがとぉ
そして優しぃ、勇気が湧く!
でも、今度ではダメなんだよなぁ
これから忙しくなるし、、

私は化粧を済ませ出かける準備を進める。
いつからだろうか、一人暮らしの筈なのに
世間様と同居しているようで
緊張がほぐれない、、

私の想いそのものがSNS上で評価されたいるようで、
窮屈。着飾るスカート、セーター、首元のスカーフも
締まる。肌に接する衣類たちが理想を形づけるように

出かけよう、皆に届けたいこの想い。
地から足を離す
ギギギュ、次第に視界が暗くなる。
その他
公開:20/10/21 19:33

yamu

趣味で楽しく書いています。投稿は不定期ですが、よろしかったらコメントお願いします!

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