毎年の風景？

ここは、万年雪に包まれた不思議な土地。
暖炉に常に灯る火の前で、おじいさんがなにやら手紙を読んでいますよ。
「ふむふむ。みんな良い子にしていたんじゃなぁ」
「あなた」
向こうの扉から、おばあさんが出てきました。
「何をやってるんです？」
「何って、そろそろプレゼントの準備をせなならんじゃろ」
「子どもたちから届いた手紙でしたら、わたしが全部確認して欲しいもの別、住所別に分けておきましたよ」
「おや、そうだったのかい。そりゃありがたい」
「…あなた」
おばあさん、床に散らばった手紙をちらりと見て、
「まさか、わたしがせっかく分けたのを、ぐちゃぐちゃにしてしまったのではないでしょうね」
うろたえたように視線を泳がせるおじいさん。
あらあら。図星のようですよ。

ここはミスター、ミセス・サンタクロースのお家。
二人が子どもたちのため、世界中を走り回る季節は、ほら、もうすぐ。