運の良い話

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今日の私は凄くツイている。
仕事は順調に進み、以前から温めていた企画書を部長に提出すればOKが出た。
部長は私の頑張りを高く評価してくれて、ご褒美にと机の中に入っていた1枚の宝くじを私にくれた。
今のツキだと、この宝くじも当たっているかも…なんてね。
だが、ふとよぎった考えに私は凍り付いた。
この宝くじ、1等が当たっていたらどうしよう…部長はなんて言うだろう?なんて思うだろう?
大金は人を変える。優しい部長が変わってしまう可能性がある。
もし、私が宝くじで1等を当てた事を周りにバラされたらどうしよう?
きっと私は宝くじと一緒に命を狙われる。孤立無援の戦いが始まる。まさに四面楚歌。身震いが止まらない。
だから私は願った。
「どうか、宝くじが当たりませんように!」

1か月後の当選番号発表日。私は新聞を確認して歓声を上げた。
部長の宝くじは、見事にハズレていた!
今日の私は凄くツイている。
公開:20/10/21 18:41

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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