猫の手

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「ねーねー、猫さん、手伝ってよ」
「やだね」
「そんな事言わずにさ。ほら、お礼にかつおぶしあげるから」
「チッチッチッ。今どきお礼にかつおぶしなんて、ナンセンスだね」
「えー」
「百歩譲って、お礼がかつおぶしでいいとするよ?でもさー、あんたんとこ、いっつも安いかつおぶしじゃん。そういうの、口に合わないんですけど」
「わかったよ。百貨店のを買ってくるからさ」
「しょーがないなあ」
そんなこんなで説得が終わったのは、結構時間が経った後。
猫さんは、後半にちょこっと手伝っただけで、高級なかつおぶしをかっさらっていった。

あーあ、ほんとに、猫の手なんか借りるもんじゃないな。
その他
公開:20/10/22 23:20

かさ( 愛媛 )

来年以降のいきかたが決まりましたヽ(=´▽`=)ノ

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