プレイリスト

　シャッフル再生にしていた音楽プレーヤー。聞こえてきたギターの音色が、あの人が好きなアーティストの曲に似ている気がした。もしかして、と思いながら歌い出しを待つけれど、残念、どうやら違うみたい。諦め切れない気持ちから念の為アーティスト名を確認してみたら、今度は大当たり。楽曲提供者の名前に見覚えがある。こんな些細なことがとても嬉しくて、少しだけ照れくさい。もともとロックなんて聞かなかったのに、今の私はあなたに出会う前の私とは確実に違う人間になっている。それが誇らしいと思えるくらいには、私はあなたが好きみたい。あなたが作ったプレイリストの中にジャズのナンバーが仲間入りするのは、いつになるかしら。そう遠くない気がしているのは、思い上がりかしら。