漫画家の恋の結末(下)~こびと派遣業 ミジェット~

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「過去に戻すことだね」魔術師はそう言った。そして『過去屋』に相談して手筈がまとまった。
「事が事だから流先生にも話しましょう」

流と担当を前に雪は言った。
「私と先生方との出会いを無かったことにします。過去を改変するのです。方法は他にありません」
流は王子様では無かったのだ。
流の苦しさはいかばかりか。が彼には膨大な読者がついている。
雪には大勢の小人たちがいるし、流を愛してはいない。勝負にならないのだ。
「分りました。雪さんのことは諦めます」きっぱりと流は言った。
それから今後の打合せに入った。小人たちへの作業の伝え方が主な内容だった。それも終わった。

「決して小人たちを見ないように」
雪には似ても似つかない凡庸な顔の若い女が厳重に注意した。「先生は気にせずに寝て疲れを癒して下さい」

流の漫画は一気に3位に入った。
彼が後年、名作『白雪姫とこびとたち』を描くことをまだ誰も知らない。
ファンタジー
公開:20/10/21 14:01
更新:20/10/21 16:53

わんにゃん( 大阪・京都 たまに東京 )

人生3度目の小説への挑戦です。最初は中高生の時でした。

R2.8.29 初めての利用から数日ですが、コメントされる喜びとコメントする楽しさが分ってきました。こじんまりとしたSNSみたいでいい雰囲気ですね。

フォロー返しは必ずします。コメント返しもします。

【入院】10.29(木)から心臓冠動脈バイパス術で入院します。術日は11.2(月です。
【手術】成功しました。皆様からの応援の賜物と厚く感謝申し上げます。心臓ICUから通信許可出ましたv
【退院】11.14(土)退院。応援有難うございます。ご心配おかけしました。
【他サイト】エブリスタhttps://estar.jp/users/581438913

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