夜の水ー捜査編2/3
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「あの車こっち見てたか?」
「先輩、入りますよ。自殺の線は薄いですかね。相手を溺死させてから自分も死ぬなら他の方法を選びますよね、何見てるんです?」
ボランティア活動の写真とカレンダーの印を指差す。
「そこで町田皐月と出会ったのでしょうか」
「押収したパソコンの中から何か出てくるか。何でもかんでもパソコンで管理してくれりゃ楽なんだがな」
「それにしても最低限度の物しか有りませんね」
「男の独り暮らしならこんなもんだろ」
「町田皐月と付き合ってたなら何か持ち込んでも、ん?これカラコンですかね」
手袋をした指先で赤茶のコンタクトレンズをつまむ。
「度が入ってないですね。皐月のものですかね。う、」
「どうした?」
「いえ、コンタクト越しで見たらちょっと変な感覚が」
「鑑識に回しとけ」
それが最大の収穫だと分かるのはもう少し後のことだ。
「捜査本部に戻ろう」
ふたりは部屋を出ていった。
「先輩、入りますよ。自殺の線は薄いですかね。相手を溺死させてから自分も死ぬなら他の方法を選びますよね、何見てるんです?」
ボランティア活動の写真とカレンダーの印を指差す。
「そこで町田皐月と出会ったのでしょうか」
「押収したパソコンの中から何か出てくるか。何でもかんでもパソコンで管理してくれりゃ楽なんだがな」
「それにしても最低限度の物しか有りませんね」
「男の独り暮らしならこんなもんだろ」
「町田皐月と付き合ってたなら何か持ち込んでも、ん?これカラコンですかね」
手袋をした指先で赤茶のコンタクトレンズをつまむ。
「度が入ってないですね。皐月のものですかね。う、」
「どうした?」
「いえ、コンタクト越しで見たらちょっと変な感覚が」
「鑑識に回しとけ」
それが最大の収穫だと分かるのはもう少し後のことだ。
「捜査本部に戻ろう」
ふたりは部屋を出ていった。
ホラー
公開:20/10/16 21:37
更新:20/10/16 21:39
更新:20/10/16 21:39
夜の水ー捜査編2/3
射谷 友里(いてや ゆり)と申します
十年以上前に赤川仁洋さん運営のWeb総合文芸誌「文華」に同名で投稿していました。もう一度小説を書くことに挑戦したくなりこちらで修行中です。感想頂けると嬉しいです。宜しくお願いします。
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