リボンの獅子
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この日手塚動物園の会議室は紛糾していた。大型ネコ科の動物達が園長に直訴を申し出たのだ。
「オスにだけタテガミがあるのっておかしくないですか!?」
「この多様性の時代、それぞれがしたい格好をするべきだと思う」
ルビー(メス2才)とエメラルド(メス3才)はガウガウと吠えたてている。園長はタジタジだ。
「し、しかしだねえ。タテガミはファッションではなく生まれ持った生態であるわけで…」
「ヒトだって髪を切るしウィッグだってつけるでしょう」
「そっすよねー。俺も夏とか暑苦しいし」
ダイヤ(オス4才)に続きトパーズ(オス3才)も気怠そうに声を上げる。
「むぅ…しかしライオンの雄々しさを表すにはやはりタテガミが…」
「あ、あの…」
渋る園長にサファイア(オス2才)がおずおずと手を上げた。
「僕もやってみたい事があって…」
次の日、鮮やかなリボンでタテガミを可愛らしく結んだサファイアの姿がそこにあった。
「オスにだけタテガミがあるのっておかしくないですか!?」
「この多様性の時代、それぞれがしたい格好をするべきだと思う」
ルビー(メス2才)とエメラルド(メス3才)はガウガウと吠えたてている。園長はタジタジだ。
「し、しかしだねえ。タテガミはファッションではなく生まれ持った生態であるわけで…」
「ヒトだって髪を切るしウィッグだってつけるでしょう」
「そっすよねー。俺も夏とか暑苦しいし」
ダイヤ(オス4才)に続きトパーズ(オス3才)も気怠そうに声を上げる。
「むぅ…しかしライオンの雄々しさを表すにはやはりタテガミが…」
「あ、あの…」
渋る園長にサファイア(オス2才)がおずおずと手を上げた。
「僕もやってみたい事があって…」
次の日、鮮やかなリボンでタテガミを可愛らしく結んだサファイアの姿がそこにあった。
ファンタジー
公開:20/10/15 09:17
平成元年生まれ、最近はショートショートあまり書いていませんでした汗
ログインできてよかったぁ…
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