夜の水ー事件編
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「皐月、いるのか」
勇治は皐月が指定したマンションの一室でぬかるみに足を突っ込んだ気がした。目の前に倒れているミカと恋人の皐月を見た。
「友達だろう」
「ゆうちゃんに興味持つからよ」
制服姿で夜の繁華街でふらついていたミカを交番に連れて行った事を変に勘ぐっていたが、まさかこんな事になるなんてと頭を抱えた。
「何があったんだ」
「ミカが持ってた変な薬を全部飲ませたら勝手に死んじゃったんだよね。それって自殺でしょ?」
「お前・・・・・・」
「ここ、ミカのお父さんの持ち物なんだ。愛人と昔会ってたんだって」
笑う皐月をあしらいながら、痕跡を必死に消す。
「あっ」
「どうした」
振り向くと足元に水が流れてきた。
「何だこれ、うわ」
突如現れた体液のようなぬるい水に身体が沈んでいく。
「皐月!」
皐月はもがきなら姿が見えなくなった。
勇治は沈んでいく意識の中でミカの笑い声が聞こえた。
勇治は皐月が指定したマンションの一室でぬかるみに足を突っ込んだ気がした。目の前に倒れているミカと恋人の皐月を見た。
「友達だろう」
「ゆうちゃんに興味持つからよ」
制服姿で夜の繁華街でふらついていたミカを交番に連れて行った事を変に勘ぐっていたが、まさかこんな事になるなんてと頭を抱えた。
「何があったんだ」
「ミカが持ってた変な薬を全部飲ませたら勝手に死んじゃったんだよね。それって自殺でしょ?」
「お前・・・・・・」
「ここ、ミカのお父さんの持ち物なんだ。愛人と昔会ってたんだって」
笑う皐月をあしらいながら、痕跡を必死に消す。
「あっ」
「どうした」
振り向くと足元に水が流れてきた。
「何だこれ、うわ」
突如現れた体液のようなぬるい水に身体が沈んでいく。
「皐月!」
皐月はもがきなら姿が見えなくなった。
勇治は沈んでいく意識の中でミカの笑い声が聞こえた。
ホラー
公開:20/10/15 23:44
続く
事件編
射谷 友里(いてや ゆり)と申します
十年以上前に赤川仁洋さん運営のWeb総合文芸誌「文華」に同名で投稿していました。もう一度小説を書くことに挑戦したくなりこちらで修行中です。感想頂けると嬉しいです。宜しくお願いします。
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