ケシゴム

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「ケシバトやろうぜ!」
男の戦いが始まる。
”ケシバト”とは、ケシゴムを弾きあって、机の上に残り続けたケシゴムが勝ちとなる遊びである。
勝つために努力を惜しまないのが、男子小学生だ。
カバーの長さをミリ単位で揃える者。
画鋲をおもりにする者。
回避の為、小さいケシゴムを使う者。
僕はもっぱらノーマル派だ。
普通のケシゴムの方が、やはりしっくり来る。
極端な大きさは、大きな敗因となる。
何より、画鋲なんて刺したら、ケシゴムが可哀想ではないか。
一番大切なのは、ケシゴムではなく自分自身。
方向、力加減、そしてケシゴムへの愛情。
この3点をしっかり押さえている僕は、今やクラスのケシバト王として君臨している。
ちなみに最近、クラスで怪奇事件が絶えない。
ほら、誰だっけ、あいつ。
ケシゴムに画鋲刺してた奴。
誰かに、上履きに画鋲を入れられてたらしいぜ。
誰かに、じゃなくて、何かに、かもしれないけど。
ファンタジー
公開:20/10/12 22:53
更新:20/10/12 22:57

かさ( 愛媛 )

来年以降のいきかたが決まりましたヽ(=´▽`=)ノ

コメント読んだりお返事したりするのはとても好きなので、気楽にコメントいただけると嬉しいです。

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