次元のちがい

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「我々は3次元に生きている。『幅』『奥行き』『高さ』の3つの要素がそこにあるから3次元だ。そして、我々が3次元に根差して生きているように、世の中には4次元に生きる生物も存在するのではないか、と言われているね」
「4次元生命体ですか……もはやイメージすらつきませんね」
「いや、それほど難しい存在ではないと私は思っているよ。2次元と3次元の違いを考えてみればいい。2次元というのはつまり『絵』だ。そしてそれを眺めている我々は3次元なのだから。イメージとしては難しくないだろう。まあ、言ってしまえばそれは『神』とでもいうべき存在だがね……。君もこのくらいのことをすぐ理解できるようになってもらわないと私の右腕としてはやっていけないよ。もっと精進したまえ――」

 その部分まで読んで、4次元生命体は本をパタンと閉じた。小難しい話だったな……あまり面白くもない。今度の燃えるゴミの日にで捨ててしまおうかな。
SF
公開:20/10/11 07:11

たけのこ

たけのこです。
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