4
3
男の老いた顔には見覚えがあった。誰もが知っている著名な投資家だ。
「さて、突然だが君はまもなくタイムマシーンを発明する。そして……私は、君だ。そのタイムマシーンで過去に戻り、顔を変え、財産を作り上げた君なのだ。もうじき死ぬ私に心残りはない。しかし一つだけ懸念がある。それがタイムマシーンだ。もし世に広まれば、私の行いが日の目を見て逮捕される可能性がある。悩んだすえ私は一つの結論を導きだした。タイムマシーンを作らせなければ良いのだ、と。幸い私は過去にいる。君……つまり私自身を消してしまえばタイムマシーンは生まれない」
男は懐から銃を取り出し続ける。
「それでは私が人生を楽しむことも出来ないではないか、と思うだろう。だがそれは違う。私はもう十分に楽しんだのだ。ここで終わってもなんの後悔もない。だが残念ながら君の人生は今日で終わりだ。楽しい人生をありがとう『私』」
男は私に向かって引き金をひいた。
「さて、突然だが君はまもなくタイムマシーンを発明する。そして……私は、君だ。そのタイムマシーンで過去に戻り、顔を変え、財産を作り上げた君なのだ。もうじき死ぬ私に心残りはない。しかし一つだけ懸念がある。それがタイムマシーンだ。もし世に広まれば、私の行いが日の目を見て逮捕される可能性がある。悩んだすえ私は一つの結論を導きだした。タイムマシーンを作らせなければ良いのだ、と。幸い私は過去にいる。君……つまり私自身を消してしまえばタイムマシーンは生まれない」
男は懐から銃を取り出し続ける。
「それでは私が人生を楽しむことも出来ないではないか、と思うだろう。だがそれは違う。私はもう十分に楽しんだのだ。ここで終わってもなんの後悔もない。だが残念ながら君の人生は今日で終わりだ。楽しい人生をありがとう『私』」
男は私に向かって引き金をひいた。
SF
公開:20/10/09 21:10
たけのこです。
諸事情によりきのこたけのこ論争には加担できません。
ログインするとコメントを投稿できます