be the 事故物件

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「夜景がすごーい!」
「だろ?毎日これを見ながら飲んでるんだ」
"特製"カクテルをテーブルに置く。今回の女もちょろい。
「あれ東京タワーですかぁ?」
「そうだよ。ここからよく見えるんだ」
俺は指差しながら色々教える。女は顔を輝かせている。簡単について来ただけあって、馬鹿丸出しの面だ。
「じゃ、乾杯しようか」
「かんぱーい」
女は一気に杯を呷った。思わず、口元が緩む。まあ、この女なら薬には気づかないだろう。俺も半分ほど飲んだ。後は女が眠るのを待つだけだ。
「ところで、ここ家賃いくらなんですかぁ?」
「30万だよ」
「えええ!?」
頭がクラクラする。景色が、回る。
「半額なら私でも住めるのに」
床に体が倒れた。手足が、動かない。
「あーあ、この部屋が事故物件だったらなぁ」
女は、笑った。背中に、冷たいものが走る。助けてくれ。声が、出ない。
意識が、とお  の い   て
ホラー
公開:20/10/09 19:11

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