つながる未来
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「健二のバカ!」
家に帰るなりベッドに倒れ込む。別れちゃおっかな……。元々何の縁もない他人同士。その関係に戻るだけ……。
「別れられては、困ります」
顔を上げると、知らない男。
「ど、泥棒!」
「違います、私は未来から来たんです」
壁を見ると、真っ黒な穴。
「私が世界で初めて開発した時空移動システムです。あなたが健二さんと別れると、私はおろか、このシステムも存在しなくなるんですよ」
「……ということは、あなた、私の」
「私の母の父方の叔母があなたです」
「……微妙」
「それでも未来は変わるんです!あなたは既に、未来の一部を担っているんです!」
狐につままれたような顔で男を見送った。何だか変な気分。もう未来にまで縁が繋がっているなんて……。
「うまくいったぞ」
未来へ帰る途中でほくそ笑む。ライバルのアイツは存在しなかったことになるはずだ。
これで世界初の開発者は、私だ。
家に帰るなりベッドに倒れ込む。別れちゃおっかな……。元々何の縁もない他人同士。その関係に戻るだけ……。
「別れられては、困ります」
顔を上げると、知らない男。
「ど、泥棒!」
「違います、私は未来から来たんです」
壁を見ると、真っ黒な穴。
「私が世界で初めて開発した時空移動システムです。あなたが健二さんと別れると、私はおろか、このシステムも存在しなくなるんですよ」
「……ということは、あなた、私の」
「私の母の父方の叔母があなたです」
「……微妙」
「それでも未来は変わるんです!あなたは既に、未来の一部を担っているんです!」
狐につままれたような顔で男を見送った。何だか変な気分。もう未来にまで縁が繋がっているなんて……。
「うまくいったぞ」
未来へ帰る途中でほくそ笑む。ライバルのアイツは存在しなかったことになるはずだ。
これで世界初の開発者は、私だ。
SF
公開:20/10/10 13:20
更新:20/10/10 23:44
更新:20/10/10 23:44
縁
30代後半になりTwitterを開設し、ふとしたきっかけで54字の物語を書き始め、このたびこちらにもお邪魔させて頂きました。
長い話は不得手です。400字で他愛もない小噺を時々書いていければなぁと思っております。よろしくお願いします。
Twitterのほうでは54字の物語を毎日アップしております。もろもろのくだらない呟きとともに…。
https://twitter.com/makihide00
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