祈願ロボ
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純粋な祈りをささげることは、人間には不可能。
人間不信の博士から作られたのが祈願ロボだった。
「行ってきます」
研究所から神社へ向かい、賽銭箱の前で1分祈る。博士のために、人よりずっと透き通った心を込めて。
「神様お願いします。博士の願いをかなえてください」
これが祈願ロボに与えられた唯一の任務だった。
往復40分。一日平均61回。雨の日も風も嵐の日も積雪の日も、ロボは祈り続ける。
「神様お願いします……」
その日もロボは、砲弾によって崩壊した神社へ祈った。そして、核で汚染された研究所へ戻った。
「神様お願いします……」
人工皮膚が剥がれ落ち、関節の動きが鈍り、ほとんどのパーツにひびが入ったころ。
「ついに世界平和が実現しましたよ、博士。なのになぜ、笑ってくれないのですか?……そうだ。神様お願いし――ま――」
石ころと見分けがつかなくなった墓石の前で、ロボは機能を停止した。
人間不信の博士から作られたのが祈願ロボだった。
「行ってきます」
研究所から神社へ向かい、賽銭箱の前で1分祈る。博士のために、人よりずっと透き通った心を込めて。
「神様お願いします。博士の願いをかなえてください」
これが祈願ロボに与えられた唯一の任務だった。
往復40分。一日平均61回。雨の日も風も嵐の日も積雪の日も、ロボは祈り続ける。
「神様お願いします……」
その日もロボは、砲弾によって崩壊した神社へ祈った。そして、核で汚染された研究所へ戻った。
「神様お願いします……」
人工皮膚が剥がれ落ち、関節の動きが鈍り、ほとんどのパーツにひびが入ったころ。
「ついに世界平和が実現しましたよ、博士。なのになぜ、笑ってくれないのですか?……そうだ。神様お願いし――ま――」
石ころと見分けがつかなくなった墓石の前で、ロボは機能を停止した。
SF
公開:20/10/08 20:50
お立ち寄りありがとうございます。ショートショート初心者です。
拙いなりに文章の面白さを追求していきたいと思って日々研究しています。
よろしくお願いします!
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