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あの頃、大好きだった夜の東京。街の灯りがぴかぴか光っていてキレイで。制服を脱ぎ捨て、メイクをバッチリして、金髪のウィッグを胸に揺らしながら、私は毎晩ひとりでふらふらしていた。
いつも、いつか出会えるはずの『誰か』を探していた。私をわかってくれる『誰か』に会いたかった。晴れた空を見上げると心がすうすうした。
「歳、いくつだ?」
突然後ろから声をかけられた。振り向くとそこにはいかにもチャラそう、という感じの青年が立っていた。
「教えない」
「そんなに隙だらけな自分晒して、この街を歩かない方がいい。お前、小学生だろ」
矢のような言葉だった。
「勿体ない。お前の目、あのネオンみたいに綺麗なのに」
あの晩、彼は「これ食ったら帰れ」と、私にナポリタンを食べさせてくれた。
恋に落ちて十数年、これが縁とでもいうのだろう。大恋愛の末結婚した夫は今、私の作ったナポリタンを美味しそうに食べている。
いつも、いつか出会えるはずの『誰か』を探していた。私をわかってくれる『誰か』に会いたかった。晴れた空を見上げると心がすうすうした。
「歳、いくつだ?」
突然後ろから声をかけられた。振り向くとそこにはいかにもチャラそう、という感じの青年が立っていた。
「教えない」
「そんなに隙だらけな自分晒して、この街を歩かない方がいい。お前、小学生だろ」
矢のような言葉だった。
「勿体ない。お前の目、あのネオンみたいに綺麗なのに」
あの晩、彼は「これ食ったら帰れ」と、私にナポリタンを食べさせてくれた。
恋に落ちて十数年、これが縁とでもいうのだろう。大恋愛の末結婚した夫は今、私の作ったナポリタンを美味しそうに食べている。
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公開:20/10/07 14:47
更新:20/10/08 00:09
更新:20/10/08 00:09
縁
みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
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