我が家の神様

我が家には古くから神様が住み着いている。その神様は貧乏神と呼ばれている。
貧乏神と言えば不幸の象徴、みたいに言われるがそうでもない。我が家の貧乏神様は働き者なんだ。
炊事洗濯掃除は勿論、共働きの両親に代わり子供達の面倒から祖父母の介護まで受け持っている。
貧乏だから満足な食事が出来ない？ドケチな神様は毎日節約料理をお腹一杯ふるまってくれる。
貧乏だから家や服が汚い？貧乏性な神様は細部にまで気を配ってくれるから綺麗なものさ。
貧乏神とはいえ神様だからね。人を不幸にしてしまえば品位が問われるとよく言っている。
そんな神様のおかげで我が家は貧しいながらも心は豊かに楽しい毎日を送っている。
我が家の神様は貧乏神は貧乏神でも、器用貧乏神なんだ。
困っている人を放ってはおけない優しい神様は自ら率先して貧乏くじを引きたがる。
我が家の貧乏神は幸福の象徴さ。人が生きる上で何が大切かを行動で示してくれる。