まねきねこ
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私の名は招き猫。色んな物を招くのが仕事である。
「おいで、おいで」としなやかに手首のスナップを利かせるのがポイントだ。
ちなみにこの仕事は先祖代々続いている。
その証拠に母さんは保育士をやっている。
「みんな、こっちにおいで、先生がお絵本を読んであげますよ」
父さんは駐車場の誘導員をやっている。
「ピッ、ピッ、オーライ、オーライ、はい、ストップ。オッケーです」
兄さんは夜の街で客引きをやっている。
「そこのお兄さん。うちの店、寄って行かない。良い娘、揃っていますよ。どうです。一時間5000円ポッキリ」
姉さんは貧乏なのに見栄を張って毎晩、友人をパーティに呼んでいる。
「オホホホ、皆さん、ごきげんよう」
そうそう、言い忘れていたが私の祖父は数年前から冥界に住んでいる。
淋しいのか、近頃は夢の中で私を手招きするのでほとほと困っている。
「そろそろ、こっちへおいで、さあ、早く」
「おいで、おいで」としなやかに手首のスナップを利かせるのがポイントだ。
ちなみにこの仕事は先祖代々続いている。
その証拠に母さんは保育士をやっている。
「みんな、こっちにおいで、先生がお絵本を読んであげますよ」
父さんは駐車場の誘導員をやっている。
「ピッ、ピッ、オーライ、オーライ、はい、ストップ。オッケーです」
兄さんは夜の街で客引きをやっている。
「そこのお兄さん。うちの店、寄って行かない。良い娘、揃っていますよ。どうです。一時間5000円ポッキリ」
姉さんは貧乏なのに見栄を張って毎晩、友人をパーティに呼んでいる。
「オホホホ、皆さん、ごきげんよう」
そうそう、言い忘れていたが私の祖父は数年前から冥界に住んでいる。
淋しいのか、近頃は夢の中で私を手招きするのでほとほと困っている。
「そろそろ、こっちへおいで、さあ、早く」
公開:20/10/05 16:46
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