最後の流しそうめん
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「この学校は廃校になります」
校長先生がそう言ったのは、僕らが卒業する直前だった。
全体で僕ら6年生が4人いるだけだったから、廃校になるのは当然のことだった。
そして校長先生は続けてこう言った。
「卒業式のあとに流しそうめんをしよう」
そうして僕らは本当に流しそうめんをやった。
春が目前に迫った少し肌寒い日だった。
「それじゃあ流すぞ」
校長先生がひとかたまりのそうめんを流し、僕とタカシと怜奈とまっちゃん、そして新島先生までが夢中になって取り合った。
大人気ない先生が僕らは好きだったし、少し嫌いでもあった。
「今日で最後かあ」
僕は初めて実感した。
このメンバーが一つになって何かをやることはもうないんだろう、と。
ずるずるずる。
みんながそうめんをすすり、そして鼻をすすっていた。
普段は不快に思うその音を、僕は今でも鮮明に覚えている。
校長先生がそう言ったのは、僕らが卒業する直前だった。
全体で僕ら6年生が4人いるだけだったから、廃校になるのは当然のことだった。
そして校長先生は続けてこう言った。
「卒業式のあとに流しそうめんをしよう」
そうして僕らは本当に流しそうめんをやった。
春が目前に迫った少し肌寒い日だった。
「それじゃあ流すぞ」
校長先生がひとかたまりのそうめんを流し、僕とタカシと怜奈とまっちゃん、そして新島先生までが夢中になって取り合った。
大人気ない先生が僕らは好きだったし、少し嫌いでもあった。
「今日で最後かあ」
僕は初めて実感した。
このメンバーが一つになって何かをやることはもうないんだろう、と。
ずるずるずる。
みんながそうめんをすすり、そして鼻をすすっていた。
普段は不快に思うその音を、僕は今でも鮮明に覚えている。
公開:20/10/05 12:00
スクー
サヨナラ流しそうめん
ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。
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