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「付き合ってないの?!」
「ケンタとはそんなんじゃなくて…」
「付き合ってもない男と一緒に住んでるって…」
「間借りしているだけだから」
友人は「信じられない」を連呼し、突きつける様にいう。
「男女の友情なんてタイムマシンより実在しないの。」
同棲していた元彼に別れを告げられ、行く所のない私に、事情も聞かず間借りさせてくれたケンタは、学生からの男友達だ。
キッチンのケンタ、彼のパスタは毎日食べても飽きない。それが長居してしまっている理由でもある。
食後に食べた「無重力スフレ」は名前の通り、体が宙に浮いてしまうほどふわふわで、浮ついた気持ちになる美味しさだ。
「おいしいね。」
ケンタが微笑む。私もなんだか嬉しくなる。「おいしいね」とただ言い合える人がいる。
愛とか恋とか名前をつける前に、それがただ嬉しかった。
浮ついた無重力な関係。
それでも、今はそれが心地よかった。
「ケンタとはそんなんじゃなくて…」
「付き合ってもない男と一緒に住んでるって…」
「間借りしているだけだから」
友人は「信じられない」を連呼し、突きつける様にいう。
「男女の友情なんてタイムマシンより実在しないの。」
同棲していた元彼に別れを告げられ、行く所のない私に、事情も聞かず間借りさせてくれたケンタは、学生からの男友達だ。
キッチンのケンタ、彼のパスタは毎日食べても飽きない。それが長居してしまっている理由でもある。
食後に食べた「無重力スフレ」は名前の通り、体が宙に浮いてしまうほどふわふわで、浮ついた気持ちになる美味しさだ。
「おいしいね。」
ケンタが微笑む。私もなんだか嬉しくなる。「おいしいね」とただ言い合える人がいる。
愛とか恋とか名前をつける前に、それがただ嬉しかった。
浮ついた無重力な関係。
それでも、今はそれが心地よかった。
SF
公開:20/10/02 19:14
更新:20/10/02 19:17
更新:20/10/02 19:17
洋菓子短編⑦
SF(スフレ)笑
空津 歩です。
ずいぶんお留守にしてました。
ひさびさに描いていきたいです!
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