再会

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「はじめまして」
自己紹介を聞き、既視感のある顔だと思い、思わず注視する。無理もない、僕の中学の同級生だった。
森川はクラスの人気者で、自分は端から見てるのが常だった。あっけからんとした彼の笑みが嫌で、どこか行ってほしいと思っていた。それが職場で会うとは思わなかった。
「大和だろ?元気してたか?」
挨拶回りを終えた森川がこちらへ来る。
家で電子工作ばかりしていた中学時代だが、僕のことを覚えてるとは意外だ。
「髪伸びてるから一瞬わからなかった。俺の見間違いかと」
何も気にしてない彼。お前は形貌もキャラクターも変わらないなあ、と思った。
髪を耳にかけるのが癖なのか、せわしなく手を動かしている。
「久しぶり。僕も先月からだから、ほぼ同期入社。こんな所で会うなんてな」
この後喫煙所でこれでもかというほど会うとは見越してなかった。
その他
公開:20/10/02 08:59
更新:20/10/02 18:22

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