こびと派遣業 ミジェット：卒論作成の巻

ミジェットに大学生がやってきた。美しい女性が相談に乗った。
「今月〆切の卒論を書いて下さい」
今週末である。
『大学と学部を教えて下さい』
「東都大学経済学部です」
『お値段が張りますが月末までに払えますか？』
「バイトしてるので払えます」
『１日でも遅れると論文は消えます。ご注意下さい』
女性は、７人のこびとが依頼者が寝ている間に作成するが、その姿を絶対に見てはいけないとした上で、契約書を交わした。コピーも厳禁だ。
翌朝学生が起きると、論文が出来上がっていた。素晴らしい出来だった。即座に教授にメールで送った。
学生は悪巧みを考えた。論文を書き換えて困っている学生に売るのだ。５部ほど作り高額で売った。しかも料金も払わなかった。コピーを消せる訳がないと考えたのだ。
翌月早々、６人の卒論失格判定が出た。就職先も失った。教授は言った。「白紙の論文を出して何のつもりだ！博士論文か！出直してこい！」