マミー食堂

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お前に紹介したい店がある。
そう言われ、先輩とその店へ向かった。
道中、先輩はその店と出会った経緯を話してくれた。
先輩が上京して数ヶ月が経った頃、都会に慣れたのと同時に、都会の喧騒の中、一人取り残されたような寂しさも味わっていた。
仕事終わり、暖かい光に吸い寄せられるように、先輩はある食堂の暖簾をくぐっていた。
それが、”マミー食堂”。
その食堂は、名前の通り、母が作った料理のようなメニューを提供していた。
値段が良心的だったのもあり、先輩は毎日この食堂に通ったそうだ。
「でもなあ、何でか客が寄り付かないんだよなあ」
そうぼやく先輩と、店へ足を踏み入れた。
その瞬間、先輩のぼやきの答えがわかった。
そこは、店名の通りマミーが、ミイラが働く食堂だったのだ。
ファンタジー
公開:20/09/30 20:55
更新:20/09/30 20:56

かさ( 愛媛 )

来年以降のいきかたが決まりましたヽ(=´▽`=)ノ

コメント読んだりお返事したりするのはとても好きなので、気楽にコメントいただけると嬉しいです。

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