先天性色素欠乏症

0
2

アルビノ。先天性白皮症。僕はそれに似た遺伝子疾患を抱えている。
僕の皮膚と体毛には色がない。
色がないとは”白”という意味ではない。色がないとは言葉通り”透明”という意味である。
僕は慣れたものだが周りの皆は僕を見て驚く。
そりゃそうだ。皮膚が透明な僕は見た目、人体模型と同じなんだ。
小学校の時は『七不思議』と陰口を叩かれていた。
あだ名ではない。こんな見た目だから僕には一度も友人がいた事がない。
僕は一生、孤独に生きるんだ…
だがその考えは高校入学時に覆される事となった。
僕はそこで僕と同じ先天性色素欠乏症を抱える人物と出会った。
その人は僕より症状が深く、何と筋肉まで透明。見た目が骸骨だった。
僕らが仲良くなるのは時間の問題だった。すぐに悩みと苦労を共有する親友になった。
「こんな見た目じゃ、恋愛も出来ないのが残念だな」
「…俺達付き合わない?」
親友は女性だった。
僕に彼女が出来た。
青春
公開:20/09/28 19:18
更新:20/09/28 20:08

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容