TOKYO,ビートにのる空中海月

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TOKYO,ビートに合わせて、空中海月がしなる。着地間際に、重低音があたりに響く。

ウーハー,ウーハー。
ステレオの芽から音を吐く。
酒を飲みながらがちょうどいい。喉を切り裂くほどのキレのある酒だ。
騒音と騒音の間に、空中海月は入り込む。そして、とんでもない音を響かせてくる。

TOKYO,ビートにのる空中海月。
のれぬなら、のらしてみせよう夜の静寂。

これでわかったろ。今や空中は海月のもんだ。音がすべてだろ、音が。鳴らした音がすべてだろ。

ビートがTOKYOをつくる、
ビートは海月がつくる、
人は海月の前でなす術などない。

これでわかったろ。今や人は海月のもんだ。もう言葉なんて何の意味もないのさ。ただ、感じられるかどうか。

何も感じないなら、もうあれさ、人間はとっくに終わってる。
SF
公開:20/09/28 12:26

きろひの、えう

ぼそぼそと創作話を書いています。

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