昨日のわたし
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朝、目を覚ますととなりにもう一人の“わたし”がいた。
“わたし”は眠たい目をこすり、私の横で浮かない顔をしている。どうやら“わたし”は会社にも行くつもりのようで、私のとなりで歯を磨き顔を洗いコーヒーまで飲んだ。
私はと言えばそれなりに奇妙に思ったが、まあ夢の一種だろうと思って相手にしなかった。
けれども“わたし”は夕方になっても消えることはなかった。気が付けば、私たちは鏡の前で二人して浮かない顔をしている。なんなのだ、一体これは。ググってみるとこれは「昨日のわたし」という現象らしい。その日一日の自分に満足できなかったりすると、その日の私が次の日以降も残ってしまうのだという。なんだか二日酔いみたいなやつだ。
まあそのうち消えるだろう。と思っていたら次の日も“わたし”が出た。それどころかその次の日もそのまた次の日もさらにその次の日も―
困ったな。今では横一列ずらりと“わたし”が並んでいる。
“わたし”は眠たい目をこすり、私の横で浮かない顔をしている。どうやら“わたし”は会社にも行くつもりのようで、私のとなりで歯を磨き顔を洗いコーヒーまで飲んだ。
私はと言えばそれなりに奇妙に思ったが、まあ夢の一種だろうと思って相手にしなかった。
けれども“わたし”は夕方になっても消えることはなかった。気が付けば、私たちは鏡の前で二人して浮かない顔をしている。なんなのだ、一体これは。ググってみるとこれは「昨日のわたし」という現象らしい。その日一日の自分に満足できなかったりすると、その日の私が次の日以降も残ってしまうのだという。なんだか二日酔いみたいなやつだ。
まあそのうち消えるだろう。と思っていたら次の日も“わたし”が出た。それどころかその次の日もそのまた次の日もさらにその次の日も―
困ったな。今では横一列ずらりと“わたし”が並んでいる。
その他
公開:20/09/29 11:27
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