マッチョ売りの少女

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「マッチョはいりませんか~」

大晦日の夜、寒空の下で小さな女の子が

マッチョを売っていた。

マッチョたちはもともと大きな貴族の屋敷に

住む使用人たちだったが、貴族が没落して

使用人たちを雇える金がなくなり、売りに

出されることになったのだ。

不機嫌そうな顔で立っているマッチョたち。

それを見て街ゆく人々は恐怖を感じて

近寄ろうとしない。

しばらくして、いやらしい笑いを浮かべた

若い男が少女に近寄った。

「マッチョじゃなくてこいつ買うわ」

少女の手首を引っ張る若い男。

マッチョたちは無言で男にボディブローをし
た。

倒れる男。

マッチョたちは少女を見つめて言った。

「私たち、一緒に自由になりませんか?」

少女は頷いた。

その後少女は元の家には帰らなかった。

少女はマッチョたちと末永く幸せに暮らした

と想像する人はいたかもしれない。
ファンタジー
公開:20/12/02 20:53
更新:20/12/02 20:57

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