新説・シンデレラ

　むかしむかし、シンデレラという女の子がいました。
　継母は自分の娘を可愛がる一方、シンデレラには厳しい教育をしました。

　掃除については部屋はもちろん、コンロ周りや庭の手入れ、外壁や屋根の上まで徹底的に掃除させ、そのノウハウを叩き込みました。
　洗濯についても効率の良い洗濯方法を教え、最新機器の導入や新しい洗剤の開発までさせました。
　食事も地元の郷土料理から異国の料理まで勉強させ、常に継母の厳しい舌によって審査されました。
　教育についても一般教養から魔術、最新テクノロジー、家計の付け方、税の仕組み、人心掌握術などあらゆることを叩き込みました。

　結果、シンデレラは多くの雇用を生み出すコンサルタントとして活躍し、傾きかけた国を立て直し、継母の娘たちのシンデレラの元で働き大儲け、個人の資産は跳ね上がり、年商５兆円となりました。
　なお、ガラスの靴屋は安全靴普及で倒産しました。