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「うー、寒い」
ケンジは夜空を見上げた。オリオン座が大きく瞬いている。
同棲しているミカに、スマホでの他の女性との親密なやり取りを見られ、喧嘩になった。そして部屋着のまま飛び出してきてしまったのだ。
ポケットに手を突っ込む。
金はある、ホテルでも行くか。
タクシーを止めようとしたが、運転手は首を振って通り過ぎてしまった。
「何で…あ、マスクしてねぇからか」
ケンジは苦笑して、マスクと飲み物を買おうと近くの店に向かった。が、入り口に構える『マスクご着用ください』の文字。仕方なくネットカフェに足を運んだが、そこも同様。
「ちっ、どこもマスクが無いと入れねぇ」
覚悟を決めて戻り、ミカに謝ろうと部屋のチャイムを押す。
「悪かったよ、もう二度としねぇから」
中から、ミカの冷静な声が聞こえた。
「ケンジ、マスクしないで外に行ったでしょ?入ってこないでよ」
オリオン座は変わらず、夜空に瞬いていた。
ケンジは夜空を見上げた。オリオン座が大きく瞬いている。
同棲しているミカに、スマホでの他の女性との親密なやり取りを見られ、喧嘩になった。そして部屋着のまま飛び出してきてしまったのだ。
ポケットに手を突っ込む。
金はある、ホテルでも行くか。
タクシーを止めようとしたが、運転手は首を振って通り過ぎてしまった。
「何で…あ、マスクしてねぇからか」
ケンジは苦笑して、マスクと飲み物を買おうと近くの店に向かった。が、入り口に構える『マスクご着用ください』の文字。仕方なくネットカフェに足を運んだが、そこも同様。
「ちっ、どこもマスクが無いと入れねぇ」
覚悟を決めて戻り、ミカに謝ろうと部屋のチャイムを押す。
「悪かったよ、もう二度としねぇから」
中から、ミカの冷静な声が聞こえた。
「ケンジ、マスクしないで外に行ったでしょ?入ってこないでよ」
オリオン座は変わらず、夜空に瞬いていた。
その他
公開:20/11/29 14:12
更新:20/11/29 15:06
更新:20/11/29 15:06
読んでくださりありがとうございます。
小学生の頃、「世界中の本をぜんぶ読んでしまったら退屈になるから、自分でお話を書けるようになりたいな」と思いました。
僭越ながら、子どもの頃の夢のまま、普段はショートショート作家を目指して、2000字くらいの公募に投稿しています。芽が出るといいな。
ここでは思いついたことをどんどん書いていこうと思います。
皆さまの作品とても楽しく拝読しています。毎日どなたかが更新されていて嬉しいですね。
よろしくお願いしますm(_ _)m
*2020.2〜育児のため更新や返信が遅れておりますが、そんな中でもお読みくださり、コメントくださり本当にありがとうございます!
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