下水道の歌
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全ての下水処理場は既に機能していなかった。
人々はとっくに諦めて遠慮なしに汚水を垂れ流すばかりだ。
官僚や有識者達は全ての策に頓挫し疲労困憊していた。
そこへ朗報がもたらされた。とある国では下水問題が一切無いというのだ。
早速、調査の為に専門家を派遣した。
その国に着いた頃は夜になっていたが、担当の役人が出迎えてくれた。
「すみません、遅くなりまして」
「いえ、丁度いい時間です。もうすぐですよ」
すると地震のように足の裏を震わせて何か聞こえた。
「じ、地震ですか?」
「これは下水道の歌です」
「下水道が歌うとは?」
「下水道という生物です。地下に住み国中の汚水を全て飲込み清浄な水に戻して生きています」
「素晴らしい!詳しいお話を伺いたいですが場所を変えませんか?歌で話ができません」
「お静かに。全国民が下水道の歌を夜明けまで静かに聴くことが浄水の条件なんです。さあ、あなたも聴きましょう」
人々はとっくに諦めて遠慮なしに汚水を垂れ流すばかりだ。
官僚や有識者達は全ての策に頓挫し疲労困憊していた。
そこへ朗報がもたらされた。とある国では下水問題が一切無いというのだ。
早速、調査の為に専門家を派遣した。
その国に着いた頃は夜になっていたが、担当の役人が出迎えてくれた。
「すみません、遅くなりまして」
「いえ、丁度いい時間です。もうすぐですよ」
すると地震のように足の裏を震わせて何か聞こえた。
「じ、地震ですか?」
「これは下水道の歌です」
「下水道が歌うとは?」
「下水道という生物です。地下に住み国中の汚水を全て飲込み清浄な水に戻して生きています」
「素晴らしい!詳しいお話を伺いたいですが場所を変えませんか?歌で話ができません」
「お静かに。全国民が下水道の歌を夜明けまで静かに聴くことが浄水の条件なんです。さあ、あなたも聴きましょう」
ファンタジー
公開:20/11/29 00:52
文章を書く練習中です
よろしくお願いします
市杜 七(いちと しち)
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