隠す

しくじった…私は頭を抱える。
泣き喚き続ける赤子を黙らせようとして誤って殺してしまった…
警察にバレるとマズい…どうやって隠そう…バーで酒を飲みながら考える。
「僕が何とかしましょう」
見知らぬ男が私の手を取った。
「大丈夫です。僕が元に戻してあげますから」
酔っていた私は「おねがい」と言って男に家の鍵を渡す。
数時間後、家に帰ると遺体が消えていた。
急いで警察に連絡する。「子供が誘拐されました！」
私は被害者面でTVカメラの前に立つ。全ての責任を見知らぬ男に擦り付ける為。
丁度、運よく私は体調を崩し始めた。世間はさらに同情してくれる。
病院が無料で私を診断すると申し出てくれた。診察代もバカにならない。ありがたく受けるとしよう。

病院で診察を受けた後、警察に呼び出された。
「病院から連絡がありました」
差し出されるレントゲン写真。
「貴方の体内からお子さんと思われる遺体が発見されました」