2
4
天使だけは、ソーシャルディスタンスとは無縁だ。
だって、誰もその目で見ることができないのだから。
未知のウイルスさえ、取り憑くことができないのだから。
みんなの目の前を、天使がゆらゆらとたゆたっている。
ウイルスの代わりに誰に舞い降りようか、思案している。
人と人は迂闊に近づけなくなった。
握手なんて、もってのほか。
その距離を、その隙間を、天使が埋めようとしてくれている。
ふいに後ろから背中をトントンとたたかれる。針に刺されたように首筋がチクっと痛む。
振り向けば、誰もいない。
それは、きっと、天使の悪戯。
触れ合うことを、触れ合うことの大切さを、忘れないで。
そう、天使がささやいている。
だって、誰もその目で見ることができないのだから。
未知のウイルスさえ、取り憑くことができないのだから。
みんなの目の前を、天使がゆらゆらとたゆたっている。
ウイルスの代わりに誰に舞い降りようか、思案している。
人と人は迂闊に近づけなくなった。
握手なんて、もってのほか。
その距離を、その隙間を、天使が埋めようとしてくれている。
ふいに後ろから背中をトントンとたたかれる。針に刺されたように首筋がチクっと痛む。
振り向けば、誰もいない。
それは、きっと、天使の悪戯。
触れ合うことを、触れ合うことの大切さを、忘れないで。
そう、天使がささやいている。
その他
公開:20/11/27 17:32
40代半ばの会社員。家族は妻、中3息子、小6娘。つらつらと文章をつづるのが好きです。読んでいただけたら嬉しいです。
ログインするとコメントを投稿できます