後悔処刑

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ある中年の男がノートパソコンのような
ものを持ちながら話している。

彼の周りには多くの見物人が立っていた。

「これは「後悔処刑」という発明品です。

これを使えば、後悔している過去に戻れます。

あなたはどの過去に戻りたいですか?」

一人の見物人が手を上げた。

「それ、使います」

中年の男はにっこり微笑む。

「どうぞ。ではこの「後悔処刑」の前に立ってください」

見物人は「後悔処刑」の前に立つ。

「発明品に触れてください。
そして戻りたい過去を念じてください」

見物人は発明品に右手を添える。

そしてつぶやいた。


目の前にはこっちを見てニヤニヤ笑う男が立っ

ていた。

見物人は自分の机にあったハサミを握ると、

その男の胸に刺した。

「よくも俺をいじめてくれたな!」


見物人は発明品から手を離す。

発明品と、それを持っていた男は

溶けていくように消えた。
ファンタジー
公開:20/11/24 21:06
更新:20/11/24 21:08

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