本当に間違いないですか?

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「ゆっくりで良いので思い出してください」
「あなたは本当にあの男性の縁者なのですか?」
「間違いありません。あの男性は私の父です」
「本当に?間違いない?人違いと言う事はないですか?」
「だから、何度も言っているでしょう。あの男性は私の父だって。何度、同じ質問をしたら気が済むんですか」
「まあまあ、落ち着いて下さい。冷静になって。彼も悪気があって言っているわけではないのです。正確な調書を作るためとご理解下さい」
「ええ、間違いありませんよ。私が実の父の顔を間違えるわけがありません」
「しかしですね、この男性の戸籍謄本を取り寄せて見たのですが、彼に息子さんはいないのですよ。だとしたら、あなたは一体誰なんですか?」
「でも、父はお前は間違いなく自分の息子だと言っていました」
「こんな事は言いたくありませんがあの男性は有名な催眠術師なのです。その告白の時、男性の手に五円はありませんでしたか?」
公開:20/11/25 13:31
更新:20/11/25 13:32

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