『満ちる』 えにゃじーMAX
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季節は春。
芽吹きの季節。
くわえて新生活の季節だ。
私も新しい持ち場で忙しく働いている。
そして、世間は空中に花粉が満ちる季節でもあるわけだ。
私は例年通りにマスクを着用して帰路を歩く。
鼻はガードしても目が痒い。この不快感をはやくなんとかしたい。仕事の疲れもあるがまずはそれだ。
部屋にたどり着いた私はそこで目をむいた。
床中が長毛種の愛猫の毛で満ちていたのだ。
仕事の疲れも手伝って心が絶望に満ちる。
だがそんな私の足もとにとことこと歩いくると、小首をかしげて猫がひと鳴きした。
途端に私は、
「もぉおおおおうぅ♪しょうがないですにゃん~♪お部屋きれいきれいしましょうね~♪その前にご飯ですにゃんね~♪」
と一瞬にして元気とやる気に満ちた笑顔で部屋の奥に向かった。
そんな人間の後ろ姿を、長毛種の猫が
(単純な生き物にゃ)
と呆れに満ちる目で見つめて、ありふれた様子でニャンと鳴いた。
芽吹きの季節。
くわえて新生活の季節だ。
私も新しい持ち場で忙しく働いている。
そして、世間は空中に花粉が満ちる季節でもあるわけだ。
私は例年通りにマスクを着用して帰路を歩く。
鼻はガードしても目が痒い。この不快感をはやくなんとかしたい。仕事の疲れもあるがまずはそれだ。
部屋にたどり着いた私はそこで目をむいた。
床中が長毛種の愛猫の毛で満ちていたのだ。
仕事の疲れも手伝って心が絶望に満ちる。
だがそんな私の足もとにとことこと歩いくると、小首をかしげて猫がひと鳴きした。
途端に私は、
「もぉおおおおうぅ♪しょうがないですにゃん~♪お部屋きれいきれいしましょうね~♪その前にご飯ですにゃんね~♪」
と一瞬にして元気とやる気に満ちた笑顔で部屋の奥に向かった。
そんな人間の後ろ姿を、長毛種の猫が
(単純な生き物にゃ)
と呆れに満ちる目で見つめて、ありふれた様子でニャンと鳴いた。
青春
公開:20/11/23 20:05
はじめまして~。
いつだって初心で、挑戦者のこころでぶっ込みたい素人モノ書きです。
沢山の方々に支えられ、刺激を与えられ、触発されて今日ももちょもちょ書いております。
一人だけでは生み出せないモノがある。
まだ見ぬステキな創造へ、ほんの少しずつでも進んでいきたい。
ショートショートというジャンルに触れる切っ掛けをくださった、
月の音色と大原さやかさんを敬愛し感謝しております。
興味をもって読んでくださる全ての方にも、ありがとうございます~^^
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