与えられた仕事

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AIが普及した近未来。
ある高性能アンドロイドが開発された。
生身の人間と変わらない精巧な作りとなっていた。
同時にソレとは告知されず世に放たれた。
すなわち生身の人間として社会生活を送る。
そして『ある段階』が訪れると回収された。

役目を終えた一体の機体が検査台に横たわっている。2人の研究員が取り囲む。
1人が瞳を拡大鏡で確認するとそこには「QRコード」が浮き出していた。
「どう?出てる?」
「はい。ちゃんと出ています」と瞳にスキャナーをかざした。
コードを読み込むとその機体が『ある段階』を迎えた際の視野映像がクラウドからダウンロードできる仕組みだ。
何度も映像を往復しレポートを取り終えた研究員は機体を再起動した。
頸部のうっ血は消え機体は静かに起き上がった。

映像には口論の末、機体の頸部を圧迫する人物が映し出されていた。
妬み嫉みで人を殺めてしまうメカニズムの研究が進められている。
SF
公開:20/11/24 13:29

吉田図工( 日本 )

まずは自分が楽しむこと。

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