病気を運ぶお金持ち
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「ゴホゴホ」
僕はいつも風邪をひいている。
「あ〜、今日も学校に行けない。」
「元気出して。こんな風邪、すぐに治るわよ。」
ママはいつもそう言って慰めてくれる。
でも、もうお仕事に行っちゃうんだね。
ー
お留守番していたら、「ピンポーン」、誰か来た。
ドアを開けたら、知らない太ったおじさんがいた。
「その病気、ワシに譲ってくれんかね?」
「え、どういうこと?」
「病気を治してあげるんだよ。もちろんタダでね。」
僕は迷わず返事した。
ー
「あ〜、今日も会社に行きたくない。」
営業周りの帰り道。いつもの憂鬱な時間。
「もしもし、そこのレディ。」
振り返ると、知らない太ったおじさんがいた。
「たった今、風邪を仕入れたのですが、1万円でお売りしますよ。」
私は迷わず返事した。
ー
「ママまだかな。」
早く元気になった姿を見せたい。
ガチャ。
「あ、ママ。お帰りなさい!」
「ゴホゴホ」
僕はいつも風邪をひいている。
「あ〜、今日も学校に行けない。」
「元気出して。こんな風邪、すぐに治るわよ。」
ママはいつもそう言って慰めてくれる。
でも、もうお仕事に行っちゃうんだね。
ー
お留守番していたら、「ピンポーン」、誰か来た。
ドアを開けたら、知らない太ったおじさんがいた。
「その病気、ワシに譲ってくれんかね?」
「え、どういうこと?」
「病気を治してあげるんだよ。もちろんタダでね。」
僕は迷わず返事した。
ー
「あ〜、今日も会社に行きたくない。」
営業周りの帰り道。いつもの憂鬱な時間。
「もしもし、そこのレディ。」
振り返ると、知らない太ったおじさんがいた。
「たった今、風邪を仕入れたのですが、1万円でお売りしますよ。」
私は迷わず返事した。
ー
「ママまだかな。」
早く元気になった姿を見せたい。
ガチャ。
「あ、ママ。お帰りなさい!」
「ゴホゴホ」
SF
公開:20/11/23 16:17
元エンジニア。
田丸さんのワークショップに影響を受け、ショートショートを始めてみる。
変なもの好き。
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