綺麗な花を咲かせましょう
6
4
大学の友達とキャンプに来た私は、皆とはぐれてしまい一人で森の中を歩いていた。暫く歩き続けると、枯れた木が庭にある、大きな古い屋敷に辿り着いた。廃墟かと思ったが、庭を箒で掃いているお爺さんがいたので、その人に声を掛けてみる。
「すみません。〇〇キャンプ場ってどっちですか」
お爺さんはチラリと此方を見ただけで、それ以外に反応は無く、溜息をついて私は先へ進もうとした。すると、お爺さんが突然話し出した。
「こいつはね、桜なんだよ」
「え?」
「大きいだろう。立派だろう。私はご主人様から、この桜の世話を頼まれたんだ」
「はぁ」
突然何を言い出すのだろうか。こちらの質問には答えなかったくせに。
「綺麗な花を咲かせてやらないと。もっと養分が必要だ」
「そうですか。頑張ってくださ」
鈍い痛みが頭に走る。天地が逆さになる。あれ、おじいさ、なんで、シャベルもってるの。
「これでまた綺麗に咲いてくれるだろう」
「すみません。〇〇キャンプ場ってどっちですか」
お爺さんはチラリと此方を見ただけで、それ以外に反応は無く、溜息をついて私は先へ進もうとした。すると、お爺さんが突然話し出した。
「こいつはね、桜なんだよ」
「え?」
「大きいだろう。立派だろう。私はご主人様から、この桜の世話を頼まれたんだ」
「はぁ」
突然何を言い出すのだろうか。こちらの質問には答えなかったくせに。
「綺麗な花を咲かせてやらないと。もっと養分が必要だ」
「そうですか。頑張ってくださ」
鈍い痛みが頭に走る。天地が逆さになる。あれ、おじいさ、なんで、シャベルもってるの。
「これでまた綺麗に咲いてくれるだろう」
ホラー
公開:20/11/23 13:17
ログインするとコメントを投稿できます