良縁祈願異状アリ
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5円玉を賽銭箱に入れると、僕は手を合わせた。
「彼女ができますように」
すると、突然賽銭箱が眩い光を放った。
「おめでとうございます!」
「光の中から女の人が!?」
「あなたは、たかが5円ごときで彼女が欲しいなどと祈願した500万人目のお客様です!」
「恥ずかしいから大声で言わないでください! 誰なんですかあなたは!」
「私はこの神社の女神です。そういうわけで、記念にこのクルージングペアチケットを差し上げます」
「よりによって!」
「本当は私が彼と行くはずだったんだけどね。フラれちゃった」
「ここって良縁祈願の神社ですよね?」
「大丈夫、彼女なんてすぐできるから。ここの御利益は抜群よ」
「女神様の話を聞くとそうは思えませんけど」
女神は「またね~」と手を振って消えた。
「またねって」
僕は、手に残されたペアチケットを見つめる。
仕方ない。これは両親に……。
「有効期限切れてんじゃねーか!」
「彼女ができますように」
すると、突然賽銭箱が眩い光を放った。
「おめでとうございます!」
「光の中から女の人が!?」
「あなたは、たかが5円ごときで彼女が欲しいなどと祈願した500万人目のお客様です!」
「恥ずかしいから大声で言わないでください! 誰なんですかあなたは!」
「私はこの神社の女神です。そういうわけで、記念にこのクルージングペアチケットを差し上げます」
「よりによって!」
「本当は私が彼と行くはずだったんだけどね。フラれちゃった」
「ここって良縁祈願の神社ですよね?」
「大丈夫、彼女なんてすぐできるから。ここの御利益は抜群よ」
「女神様の話を聞くとそうは思えませんけど」
女神は「またね~」と手を振って消えた。
「またねって」
僕は、手に残されたペアチケットを見つめる。
仕方ない。これは両親に……。
「有効期限切れてんじゃねーか!」
その他
公開:20/11/21 19:08
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