24
27

近くの二階建て古民家の壁に張り付いていた蔦の葉っぱが散ってきた。ずっと空き家になっており、誰も手入れもしないので、窓から玄関をも塞いで生い茂っている。
木枯らしの強風でグローブのように大きくなった、これらの葉っぱが一斉に散り始めた。
文句は言うまいと思うも、掃除しながら「お前たちは何やってんだ、枯れずに常緑樹のように年中緑だと最高だけどね」と言うと「俺らもそう思うんだけどね、こればっかりはDNAがそうなってるんだ。
だけど馬鹿にすんな、親戚の出世頭には甲子園球場の外壁を覆っている蔦もおる、球児の憧れの的なんだ。
そうそう、徳島に県立池田高校という強豪校があったなあ。野球部を率いた蔦監督は名将だったぞ。
「蔦の絡まるチャペルで~♪」というペギー葉山のヒット曲もある。
江戸時代の版元でヒットメーカーといえば蔦屋重三郎もいるぜ。
それに蔦の花言葉は、いつまでもあなたを愛するだぞ、知っているかい」
ファンタジー
公開:20/11/21 12:50
更新:20/11/21 21:12

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容