ボジョレーヌーボー!

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健康のために禁酒宣言をして約半年、私は一つの山場を迎えていた。
世界はボジョレーヌーボー解禁に沸いている。
赤ワインの看板広告が私を誘惑する。
あの赤紫の液体で喉を潤したい!
いいじゃないか。今日はお祭りだ。
みんな楽しんでいるのに私だけ楽しまないなんて罪だ!
半年頑張ったんだし、今日ぐらいは妻も許してくれるさ。
仕事が終わると私はこっそりワインバーに入った。
一杯だけなら大丈夫。
帰りの電車に揺られているうちに酔いも醒めるさ。
妻に見つからないように。
そう、ほんのちょっと味見をするだけ…。

バーで知り合ったお客さんと話が弾んで、結局ボトル3本を空けてしまった。
家から妻が車で迎えに来てくれることに。
「ホントごめんなさい」
「何やってるのよもう…。せっかく今日は一緒に飲もうと思ってたのに」
家のリビングのテーブルにはローストビーフと一緒にボジョレーヌーボーのボトルが用意されていた。
その他
公開:20/11/21 08:47
ボジョレーヌーボー

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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