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12月1日。空き地で不思議な車を見つけた。エンジン音がしたので運転席に座ってみた。実はずっと憧れてたんだ、ワイパーを動かすの。窓も埃で汚れてるし丁度いいね、本当は雨の日にやりたかったけど。
そして見様見真似で洗剤を出してレバーを下ろすと、拭き取られた窓の向こうに見た事もない景色が現れた。
まさかあのレバーが瞬間移動のスイッチだったとは…。
でも、この星の科学力は高度だし学校にも通えて友達も出来たし、ずっと暮らしていくのも悪くない…そう思った瞬間パパとママの顔が浮かび、気づくとあの日の空き地に立っていた。あの車はどこにもなかった。
12月1日。念願のマイカーを手に入れた僕に待望の瞬間が訪れた。だが動かそうとして手が止まる。
窓には小さいが見覚えのある顔ばかり。歳を重ねても面影は残っている。
「久しぶり」
雨粒の一粒一粒に笑顔が映る。
僕はワイパーを動かさず、オンライン同窓会を楽しんだ。
そして見様見真似で洗剤を出してレバーを下ろすと、拭き取られた窓の向こうに見た事もない景色が現れた。
まさかあのレバーが瞬間移動のスイッチだったとは…。
でも、この星の科学力は高度だし学校にも通えて友達も出来たし、ずっと暮らしていくのも悪くない…そう思った瞬間パパとママの顔が浮かび、気づくとあの日の空き地に立っていた。あの車はどこにもなかった。
12月1日。念願のマイカーを手に入れた僕に待望の瞬間が訪れた。だが動かそうとして手が止まる。
窓には小さいが見覚えのある顔ばかり。歳を重ねても面影は残っている。
「久しぶり」
雨粒の一粒一粒に笑顔が映る。
僕はワイパーを動かさず、オンライン同窓会を楽しんだ。
SF
公開:20/11/20 19:57
更新:20/11/20 21:32
更新:20/11/20 21:32
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