少年の夢

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少年の夢は立派な青年になることだった。
少年は常日頃から家族や友人などに「おいらの夢は立派な青年になることなんだ。」と声高に語っていた。
学校の授業で将来の夢を書くという課題があった時も、少年は迷わず立派な青年と書いた。
正月の書初めでも、迷わず立派な青年と書いた。
町で行われた大声コンテストに出たときも、迷わず「おいらは立派な青年になる。」と叫んだ。
数年後、少年は立派な青年になった。
 
青春
公開:20/11/18 16:03

ソフトサラダ( 埼玉 )

時折、頭をかすめる妄想のカケラを集めて、少しずつ短いお話を書いています。コメントは励みになります。

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