反応がない

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中学生のとき、お母さんの小言がうるさくて無視した
たまに泣きながら怒るから面倒くさかった

高校生のとき、部活のサッカーで練習を沢山しているのにレギュラーになれなかった
反応のないアリを踏むのを辞めるように部活を辞めたかった
そうか、お母さんがたまに泣いていたのはこういうことだったのか

大学生になり、母が病気になった
僕は今までの沢山の感謝を伝え、母も治療を頑張った
けれど、それと裏腹に母は瘦せ細るばかり

「もうだめかも。私がいなくてもしっかり生きていくのよ、あなたなら大丈夫。」
母がそう言って笑った
「だめだよ、僕はお母さんにもらったものに何一つお返しできてない。
これから僕は立派になって、子供ができたらお母さんに見せてやりたい。
それまでしっかり生きてよ。
そうじゃないと、またお母さんは天国でこっそり泣いちゃうんだ。」
「ありがとう、でももう十分よ。」
また僕は母を無視してしまう
青春
公開:20/11/18 11:32

あい

初心者です
よろしくお願いします

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