気象操縦士

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父は若い頃、気象予報士をやっていた。
幼い頃、そんな父がテレビに出るのを私は楽しみにしていた。テレビに出るからと朝夕、一緒に過ごせなかったのは寂しかったけどね。
その父が気象予報士を辞めた。祖父…父の父が倒れたからだ。
父は祖父の跡目を継ぎ、土建屋の社長となった。
信頼は行動で得るものと必死に働き、ダンプやクレーン車の免許も取った。
180度変わってしまった仕事にも関わらず父は文句も弱音も吐かなかった。それどころか「お前と朝夕一緒に過ごせるなら安いもんだ」と笑ってくれた。
人格者である父に社員達も協力を惜しまなかった。
私はそんな父の跡目を継ぎ、次代の社長となった。
父は父で新しい仕事に夢中である。
気象予報士の資格と大型特殊免許を持つ父に「気象操縦士になりませんか?」と国からスカウトが来た。
気象操縦士…天気を操る神様のような存在だ。
今日も父は気象特殊車を運転し、日本中を回っている。
ファンタジー
公開:20/11/16 19:15

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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